全損について

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全損。
自動車事故部門の物損担当者は、全損と聞くと溜息をつきます。
示談もめる要因だからです。
全損にも2種類あって、車両全損と対物全損です。
車両全損は車両保険の全損。
これは、事故対応としてはさほど問題ありません。
車両保険の保険金額と諸費用を契約者に支払い、車を引き取って終わりです。
車ローンが残っていたりすると少し面倒ですが、それでも大したことはないです。
問題は対物全損です。特に100:0交通事故。
対物賠償は、時価額を上限に賠償金が支払われます。
自動車の時価額を出すのには、中古車市場を元に作成された「レッドブック」という本を使います。
レッドブックには各メーカーの車種が、年式・型式別にそれぞれ値段が出ています。
減価償却がありますから、古い車ほど値段は低いです。
この値段が時価額です。
ただし、レッドブックには5~6年くらい前までに発売された車しか出ていないので、それより古い車は新車購入時の10%を時価額とします。
他に北海道版レッドブックとして「シルバーブック」というのもあり、レッドブックよりは古い車の値段も出ているので、これも時価額の参考にします。
基本的に時価額はレッドもしくはシルバーブック記載の値段、もしくは新車価格の1割ですが、車検残(残りの車検期間)や走行距離、オプションなどにより上乗せされる場合があります。
なぜ、時価額を上限に賠償金を支払うのかというと。
損害保険、自動車保険は実損損害を補償するもの。
時価額はその車の価値の値段です。
たとえば時価額40万の車の修理費が60万円かかったとしても、対物賠償としては40万円までしか出せません。
40万円の価値のものに、それ以上の修理費をかけるのは対物賠償の範疇からはずれるのです。
自動車の時価額は上記のとおり中古車市場を元に出すので、同程度の車であれば40万円で買えることになります。
40万円で同程度の車が買えるなら、修理費に60万円は出せません。
と、いう理屈です。
これは時価額の値段はともかく、裁判やっても判決はそうなります。
この説明に納得する人もいれば、しない人もいます。
時価額が低すぎる、あるいは愛着のある車だから修理したい。
というのが多い理由でした。
こういう時のために「対物全損時修理差額」という特約があって、時価額を超えても50万円までは時価額に上乗せして修理費を支払う、というものです。
自動車事故担当者は、この特約が付保されているとほっとしたものです。
時価額に納得できず、修理もできない場合は、時価額の交渉に入ります。
これは、技術アジャスターの仕事です。
時価額の上乗せができるならして、電話や面談で相手方を説得します。
または、時価額と修理費の差が少しの時は、リサイクル部品を使って費用を抑えたり、修理工場におまけしてもらって時価額内で収めていました。
とにかく何とか折り合いをつけて、示談にします。
保険会社の説明を聞き、納得いくまで確認してみてください。
自分の車に車両保険が付保されていれば、それを使う手もあります。
(その詳しい説明はまた別の記事で)
示談までの道は時にはすんなりですが、もめることも多い道です。
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