某大手損害保険会社の自動車保険部門サービスセンター(SC)で働いていた時の備忘録。
仕事で得た知識を書き留めています。
自動車保険の補償内容、特約について。
交通事故の示談代行の実務について書いています。

自動車事故部門の仕事

後遺障害(後遺症)の示談

投稿日:2008年11月13日 更新日:

人身事故でけがをしてから、治療費の打ち切り、後遺障害の等級については以前の記事でご紹介をしました。
人身事故の怪我治療打ち切り後遺症の等級認定の各記事)
今回は後遺障害の等級の認定が済んでから、損害賠償金の示談交渉について説明をしてみます。


 
後遺障害等級の認定が下りたら、賠償金・・・・慰謝料や逸失利益などの額の示談交渉に入ります。
後遺障害の慰謝料は、等級によって決まってきます。
交通事故の後遺症では自賠責や任意保険には、賠償金の基準があるのですが、絶対にその金額しか出ないかというと、そうでもありません。
裁判に訴えて賠償金額が保険の基準を上回った判例はいくつもあります。といっても、まずは示談での解決を目指します。
後遺障害の等級が低めの場合は、示談で解決するケースも多いです。
でも後遺障害の等級が高ければ高いほど、被害者にとって深刻な状況にあるわけですから、保険会社の提示額と被害者の請求額に開きが出てきます。
示談ではまとまらないケースが増えます。
後遺障害の等級が高く認定されている場合は、やはり弁護士などの専門家に相談するといいのではないでしょうか。
訴訟、裁判も場合によっては視野に入るでしょう。
交通事故の専門知識に長じた弁護士に相談し、もし訴訟、裁判になった場合はその依頼もします。
弁護士費用の特約がついていれば、弁護士への支払いも保険から出すことができます。
ちなみに交通事故で自分から民事の訴訟を起こすには自費、もしくは弁護士費用特約が必要ですが、相手から訴えられた場合は弁護士費用は保険会社持ちになります。
後遺障害、特に高い等級の場合は、賠償金の金額が大きくなり、それだけ根拠や証拠の提出、事実の認定も大変です。
裁判、訴訟の場合もまず被告を誰にするのかから始まり、治療費やその他の費用の立証、後遺障害による収入減の証明など、やるべきことはたくさんあります。
裁判・訴訟に関しては、弁護士を立てられるのならばそうしたいところです。
交通事故示談は知識こそが最大の武器。
そして、保険会社との示談交渉も裁判も、被害者が正当な賠償を受けるために行うものです。
後遺障害のつらい体の状態で、そういった事ごとをやり遂げるのは非常な苦労が伴うと思いますが、被害者が適正・正当な賠償を受けるのは法律でも定められた権利です。
正当な賠償を受けることで、交通事故で受けた損害、被害を、少しでも軽くできるよう、元・交通事故の担当者として願っております。
後遺障害の等級、等級ごとの症状や賠償金、判例などについては、法律サイトや交通事故の弁護士のサイトにて詳しく紹介されているところが多くあります。
交通事故について疑問をお持ちの方は、こういったサイトで勉強してみることをお勧めします。
記事が参考になりましたら、ランキングの応援クリックを宜しくお願いいたします。
にほんブログ村保険情報 人気ブログランキング保険情報

-自動車事故部門の仕事


  1. sachi☆ より:

    初めまして。私も4年前 交通事故に遭い、ここへたどり着き色々 読ませて頂きました。
    今 後遺障害併合14級が認定され、紛センにて面談中です。
    面談二回目にして、仲介弁護士から斡旋案が出され『もう保険会社はこの金額で納得された。あとはあなた次第。』と言われました。
    第一回目に『事故のせいで働けなかった証拠が欲しい』と言われていたので、会社へ提出した診断書を持参し二回目に臨んだのですが、『保険会社の譲歩が得られないので、今さら金額は増やせない。あとは審査会しかない』というようなことを言われました。
    もちろん診断書には、きちんと事故によって働けないと書かれています。
    依頼人(私)が納得していない金額の状態で、審査会へ行くしかないのでしょうか?

関連記事

no image

交通事故と慰謝料

交通事故では、慰謝料の問題がよく取りざたされます。 交通事故の慰謝料は人身事故のみに適用される損害賠償で、物損事故では基本的に慰謝料は発生しません。 交通事故の慰謝料とは、交通事故で被った身体的、精神 …

no image

示談書と承諾書(免責証書)の違い

示談書と承諾書(免責証書)は、根本的には同じものです。 承諾書と免責証書は言い方が違うだけで、まったく同じ書類です。どちらが正式な言い方というわけでもありません。 示談書と承諾書(免責証書)はどちらも …

no image

無過失主張

にほんブログ村 保険情報 自動車事故の担当をしていると、しばしば示談が難航します。 その原因の一つが「無過失主張」。 双方に過失責任が出る交通事故で、自分に過失はないと主張することです。 ゼロ主張とも …

no image

交通事故の相談窓口 日弁連交通事故相談センター

日弁連交通事故相談センターは、全国各地の弁護士会が協力する交通事故の専門の相談施設です。 弁護士による交通事故の相談、示談の斡旋、審査を無料で行っています。 日弁連交通事故相談センターは、当事者同士や …

no image

交通事故の示談の時効

交通事故の示談にも時効は存在します。 交通事故の示談の時効を過ぎてしまうと、損害賠償請求権が消滅してしまいます。自動車保険からもお金が出なくなります。 時効は時効が成立した時点で損害賠償請求ができなく …