某大手損害保険会社の自動車保険部門サービスセンター(SC)で働いていた時の備忘録。
仕事で得た知識を書き留めています。
自動車保険の補償内容、特約について。
交通事故の示談代行の実務について書いています。

自動車事故部門の仕事

交通事故の相談窓口 交通事故紛争解決センター

投稿日:2008年9月21日 更新日:

交通事故で、保険会社を通しての示談もめる、難航する、平行線をたどるなどして進展がない場合は、第三者機関に交通事故の相談をすることができます。
示談もめる原因は、物損事故なら全損や格落ち(評価損)、過失割合についての見解不一致などなど。
慰謝料や損害賠償額についての問題がほとんどです。
交通事故の相談窓口はいくつかありますが、代表的なものとして「交通事故紛争処理センター」をご紹介します。
名前からしていかにもな感じですね(苦笑)


 
相手方との示談がもめる場合、保険会社の担当者から交通事故紛争処理センターの案内をすることもあります。
社内では略称「紛セ(ふんせ)」でした。
交通事故紛争処理センターは、所在地の弁護士会から推薦された弁護士を、相談担当弁護士として置いています。
(担当弁護士は当番制と聞いたことがあります)
相談担当弁護士は、事案が終わるまで同じ人が担当します。
ここは、示談交渉はもめているけど、裁判までするのはちょっと…という方にお勧めです。
担当弁護士は交通事故と法律の専門家として、第三者的な中立の立場から、自動車事故に伴う損害賠償の紛争に関する法律相談や和解の斡旋をしています。
専門家に相談して意見が聞けるってことですね。
中立の立場から提示される和解案のあっせんが、交通事故紛争処理センターの一番の役目です。
相談・利用方法は交通事故紛争処理センターへの当事者または代理人弁護士が来所して出席します。
当事者同士ではどうしても客観的な見方は難しいし、保険会社もそれなりの基準と見解を持っていますから、不信感を感じる方もいらっしゃるでしょう。
その点、交通事故紛争処理センターは公平な立場から交通事故を検証してくれます。
和解案あっせんの場には、相手方や自分の保険会社の担当者(技術アジャスター)、相手方保険会社の担当者も同席します。
交通事故紛争処理センターであっせんされた和解案は、保険会社も応じることになっています。
和解が成立すれば示談解決となり、弁護士立会いのもと、示談書もしくは免責証書(承諾書)が作成され、それに基づいた損害賠償が行われます。
ただしこの和解案はあくまであっ旋なので、強制力は持ちません。
当事者がとことん和解案を拒めば、示談は成立しません。
その場合は審査申立(審査希望の場合)をし、審査会に出席します。
審査会では当事者双方の言い分や交通事故の内容、争点などを聴取し、結論を出します。
この審査会にも拘束力はなく、当事者が不同意ならば交通事故紛争処理センターの利用は終了になります。
その後は訴訟に移行するケースがほとんどです。
交通事故紛争処理センターの利用は、電話で相談予約をすればOKです。
相談、和解のあっ旋は基本的に無料です。
ただし相談に必要な書類の取付費用などはもちろん自費ですので、ご注意を。
損害賠償の関係資料を整えてあれば、通常、人身事故の場合は3~5回で和解が成立しているそうです。
物損事故の場合は、通常2回で和解成立です。
提示された和解案にて示談となるか、審査が不受理もしくは取り下げになるか、審査会での裁定にも当事者が不同意を示すかすると、交通事故紛争処理センターの利用は終了となります。
裁判に訴えて判決を待つことになるでしょう。
交通事故紛争処理センターは利用料金も基本無料で、弁護士やその他法律専門家に相談できる機関です。
普通、弁護士に相談なんてしたら1時間1万円とか取られますからね。
保険会社同士の示談交渉が進展しない場合は、こちらの利用も考えてみて下さいね。
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