某大手損害保険会社の自動車保険部門サービスセンター(SC)で働いていた時の備忘録。
仕事で得た知識を書き留めています。
自動車保険の補償内容、特約について。
交通事故の示談代行の実務について書いています。

自動車事故部門の仕事

交通事故の判例タイムズとは

投稿日:2008年9月9日 更新日:

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判例タイムズという本をご存知ですか?
法律実務家(弁護士とか裁判官)向けの全国の裁判例などの情報を掲載した雑誌です。
このうち、自動車保険事故部門では別冊判例タイムズ『民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準』というのを使っています。
これは、交通事故の裁判(民事交通訴訟)の過失相殺率の認定と判断基準を載せています。
略して「判タ(はんた)」。
中身は以下の通り。


・歩行者と車両との事故
・四輪車同士の事故
・単車と四輪車との事故
・自転車と四輪車との事故
・高速道路上の事故
これらが章立てで、それぞれ細かく事故の形態別になっています。
「交差点における直進車同士の出合い頭事故」とか、
「交差点における右折車と直進車との事故」とか、
「同一方向に進行する車両同士の事故」とか。
何だか小難しい言い方ですが、同一方向に進行する~ってやつは、要するに車線変更や追い越しですね。
さらにさらに、こういった交通事故形態は、交差点なら信号の有無、道路幅と優先車線かどうか、信号の色などなど、それぞれ1ページずつ詳しい状況で出ています。
ページ上3分の1くらいが事故状況図で、下に基本過失割合が書いてあります。
その次に過失の修正要素があります。
これも細かいです。
ウィンカー上げたかとか減速したかとか。
実際に報告を受け付けた交通事故を、判例タイムズの事故パターンにあてはめて、過失を決め、示談交渉をするわけです。
どこの保険会社でも、自動車事故部門の人なら必ず持ってます。
判例タイムズは基本的に交通事故訴訟裁判の判決をもとに作られています。
判決の基準は道路交通法(道交法)。
こういう事故状況なら過失はこう、と判決で示されてたものの集積なわけです。
だから法的根拠があるってことになります。
つまり判例タイムズにのっとった形態の事故であれば、裁判やっても過失がひっくり返ることはまずありません。
保険会社が勝手に決めたものではないのです~。
過失割合に納得が行かない場合は、判例タイムズの該当ページをコピーして送ってもらいましょう。
自分で読んでみた上で、もう一度説明を聞いてみてくださいね。
参考になることが多いと思います。
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